2.1兆円もの巨額赤字に苦しみ経営危機に陥った日産。
仏ルノーのカルロス・ゴーン氏率いる経営再建チームによる『日産リバイバルプラン』が策定され、危機を脱したのでした。
その日産復活の象徴として開発されたのが『GT-R』でした。
カルロス・ゴーン氏から開発の全権を委任されたのは水野和敏氏。
且つて、プリメーラ(P10)、スカイライン(R32)等、名だたる名車の車両パッケージの設計を行った後、NISMOに出向。チーム監督兼エンジニアに就任し、デイトナやル・マンなどのレースを戦い抜いた、まさにレースを知り尽くした男だったのです。
そんな水野氏が定年を迎え日産を去った事で、『GT-R』の行く末を案じる声は以前からありましたが、どうやら『次期GT-R(R36)』の開発は凍結され、現行型が継続販売された後に消滅する、という情報が有力になりつつあります。
今回、新型『GT-R』開発の最大の障害となったのは、現在日産が推し進める『電動化』でした。
日産は、日本と欧州で2022年までにEVとe-POWER車を販売台数に対し40%に、さらに2025年までに50%にするという計画を見込んでいます。
一方、インフィニティ・ブランドは2021年にピュアEV車をリリースした後、一気に電動化にシフト。
大型SUVを除く全ての新型車を電動化するという方針を掲げています。
この既定路線の上で『GT-R』の将来を考えたところ、開発者達が描く未来像とは明確な乖離が生まれてしまったのでした。
現在、水野氏在社当時からの『GT-R』開発チームは解体され、メンバーは様々な部署へ異動となりました。
勿論、将来的に再結集する可能性は残していますが、開発コストの掛かるGT-Rの開発の優先順位が下がった事は間違いなさそうです。
この先、この問題がどう推移するか分かりませんが、もしかして電動化された『GT-R』がお目見えするかもしれません。
ただ、どちらにしても将来的に現行GT-Rの価値が上がる事は間違いないと思います。
もし、ご購入をお考えの方がいらっしゃいましたら価格が高騰する前にご購入される事をおススメします。
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