昨日、総理官邸で開かれた『第17回未来投資会議』の中で、地域を限定してではあるが、2020年を目途に、公道での『無人自動運転移動サービス』を開始する、また2030年迄にその地域を全国100か所以上に展開する、という決定がなされたそうです。
個人的には喜ばしい事ですが、これを聞いた第一印象は『オイ、本気か???』という事。
最近起きた『Uber』の自動運転車による死亡事故を始め、自動運転を実用化すると必ず事故は発生します。
当然、クルマである以上は人間が乗っても事故は起こるのですが、日本という国は新しい事をして失敗すると殊更それを攻める国民性があります。
何でも100%を求めてしまうんですね。。。。
仮に、死亡事故が起きた場合でもその批判に屈せずに『やるんだ!!』と言える覚悟はあるんでしょうか???
自動運転はアウディ社は既にレベル3の自動運転車の市販を決定するなど、既にかなりのレベルに到達しています。
ただ、一番困難なのは『法整備』だと言えます。
簡単に言えば『事故した場合に誰が責任を取るか?』という点です。
技術的な話をすればレベル3以上の自動運転車は『クルマ』にその責任があります。
ただ、現実問題において全てにメーカーの製造者責任を問い出すと、自動車メーカーは莫大な訴訟費用が必要になり、誰もクルマを作る人が居なくなってしまいます。
一方において、メーカーの責任を問わないとすると、被害者遺族はどう思うでしょうか?
家族が殺されたのにだれの責任でも無い、運が悪かったんだ、と言われたら・・・・。
この複雑な問題に対して1年ちょっとの時間で結論を出せるのか・・・?
国より切実なのが、その実証実験を行う地方自治体です。
恐らくですが、この実証実験は都会では無く、事故の可能性の低い地方都市が選ばれる可能性が高いです。
そこでは、高齢者も多く、比較的選挙に行く可能性が高い彼らの意見は地方議員にとって無視出来る存在では無い筈です。
確かに誰かがやらなければならない事ですが、その『覚悟』は本当にあるのでしょうか?
直ぐに怖気ついてしまうようだと逆に導入を遅らせる結果になってしまいます。
自動運転は私達にとって本当に必要な技術です。
一方に於いて、技術にとって失敗は付き物なんです。失敗無くしての進歩は有り得ません。
その犠牲に耐えうる『強さ』を私達は持ってるのでしょうか?
1つ言える事は事は『自動運転』は確実に将来亡くなるであろう何万人もの事故者を救う事が出来るという点です。
問題は山積していますが、個人的には今回の決定を支持したいです。
そして、最後までやり切る覚悟を政治家の皆さんには期待したいと思います。
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