近年、世界の各メーカーが力を注いでいるのが自動ブレーキに代表される安全技術です。これらは、将来の自動運転の技術の核となるものであり、この先の自動車業界の覇権の行方を左右します。
しかし、一方においてまだ高価なオプションであり経済性を優先するユーザーが多いのも事実です。
このような中、今スバルの安全技術『アイサイト』が注目を集めてます。
通常、このような安全装置は写真のような『カメラ』と『ミリ波レーダー』により構成されています。実際、価格を高騰させている要因はこの『ミリ波レーダー』にあります。この前車との距離を測定するレーダーが非常に高価なのです。
スバルの『アイサイト』が優れている点はこの『ミリ波レーダー』を使用しない点にあります。スバルは独自に培った技術により『カメラ』のみでこの技術を実現する事に成功したのです。
なぜ、そのような事が可能だったのか?
それは、スバルの辿ってきた歴史にあります。
スバルは戦前『中島飛行機』という飛行機メーカーでした。現在、スバルと変わった後も、その名残としてヘリコプターの生産を行っているのです。
アイサイトの核となるカメラ技術はこのヘリの技術を応用したのです。
ヘリは陸上だけでなく、船上への着陸する機能も求められます。地上とは異なり、波によりヘリポートが上下する海上では着地点との距離を正確に測定する機能が不可欠なのです。
スバルはそこで現在の秀逸とも言えるカメラ技術を磨き上げてきたのです。
ちなみに毎年、国土交通省と独立行政法人事故対策機構が発表している安全性評価テストの結果が以下にあります。
1位:70.5(99.3)点/24.5点
アクセラ(マツダ)
2位:69.5(97.9)点/23.5点
フォレスター(スバル)
3位:68.9(97.0)点/22.9点
インプレッサ(スバル)
4位:68.5(96.5)点/22.5点
レヴォーグ/WRX(スバル)
5位:68.1(95.9)点/22.1点
プリウス(トヨタ)
6位:68.0(95.8)点/22.0点
レガシィ(スバル)
1位こそマツダに軍配が上がりましたが、ほぼ上位を独占している状態です。
そして、アクセラ・プリウス共にミリ波レーダーとの組み合わせの為、価格面での優位性は揺るぎないものとなっています。
余談となりますが、このランキングにレクサスをはじめとした『高級車』が上位に入っていないのはちょっと寂しい気がします。
確かに高級車になるにつれ車重が増し、ブレーキングなどでは不利なのは理解出来ます。しかし、価格を相対的に見ると納得がいかないのも事実です。
各メーカーの今後に期待したいですね。
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