フィアットが送り出すコンパクトSUVである、フィアット500XのPop Star Plusを試乗した。1.4Lのマルチエア・ターボは140ps/23.5kgmを発生し、6速デュアルクラッチトランスミッションを介して前輪を駆動するFFを採用している。1.4Lのエンジンの印象は? 6速デュアルクラッチのフィーリングは? そしてSUVなのにFFで大丈夫なの? 走りはどんな感じなのか? それらを自動車ジャーナリスト・河口まなぶがお伝えする。
車種 フィアット 500X ポップスター(6DCT) 試乗車主要諸元 全長 4250㎜ 全幅 1795㎜ 全高 1610㎜ 車両重量 1380㎏ エンジン L4・マルチエア・ターボ 総排気量 1368cc 最高出力 103kW(140ps)/5000rpm 最大トルク 230Nm(23.5㎏m)/1750rpm 最小回転半径 5.5m 燃料消費率 15.0㎞/L(JC08モード) 車両本体価格 286.2万円(消費税込み価格) 出演者 FCAジャパン株式会社 マーケティング本部 プロダクト スペシャリスト 伊藤 康祥 岡崎五朗の評価 ○・・・遊び心と機能の両立 一目で500とわかる個性的なデザインが良い。それでいてオリジナル500には なかった高い機能性を備えている。これでようやくサーフィンをする人、スキーに ゆく人、家族を持っている人が500を買えるようになった。これはとても良いことだ。 ×・・・荒れた路面でのやや洗練度に欠ける乗り心地 デコボコの路面では足回りがバタつく印象があった。もっとソフトにいなすように なって欲しい。 藤島知子の評価 ○・・・500ゆずりのデザイン・走る楽しさ+実用性 ドイツ車のような正確なコントロール性はないが、500Xは飄々としながらも 芯はしっかりとしている。エンジン音などでドライバーの感性をくすぐるあたりは 紛れもなく500ファミリーの一員。そんなキャラクターながら、後席ドアを持つ 実用性はファミリーにとってウレシイポイント。 ×・・・後席のクッション性 シート自体は座面も長くコシもあるが、体が沈み込みにくいぶん、路面から入力を 受けた時に体が跳ね返る傾向があった。走り込めばなじむかもしれないが、これは 今後の熟成に期待したい。
愛らしいフォルムで人気のフィアット500(チンクエチェント)に新しい家族が加わった。なんと、フィアット500初のSUVだ。世界的なSUV人気も、ついにココまで来たか!? 実はこの「フィアット500X」、同じFCA仲間のジープ「レネゲード」とプラットフォームを共有する兄弟車。ただし、レネゲードのパワートレインが、1.4リッターターボ+6速DCT(FF)または2.4リッター+9速AT(AWD)なのに対し、500XのAWDモデルは30psパワーアップされた1.4リッターターボ(170ps)+9速ATを搭載している。(FFモデルは同スペック) このあたりに、フィアット500から派生したSUVとしての個性が出ている。