石を投げれば超高級車に当たると言われるドバイ。それを取り締まるパトカーも数千万から億を超える高級スポーツカーが多数配備されている事は有名です。
ただ、それらが違反者を高速で追いかける事は殆どありません。ドバイでは、『自動取締り装置』が街中に完備され、違反の摘発も自動で行われるのです。ただ、このシステムが仇になり実は悲劇が多数起こっているのです。
『自動取締り装置』と言うと、日本人なら『オービス』の」ような機械を想像しますが、実は違います。
ドバイ式は、街中にセンサーが配備され、その区間の通過タイムから違反速度を割り出す仕組みなんです。具体的に言うとA地点からB地点で感知されたクルマが通常5分掛かる距離を3分で通過したとすると、『違反』と認定し、そこから速度を逆算する訳です。
このシステムの恐ろしい所は、ドライバーが違反している、という認識を持てない点です。オービスなら光った時点で違反した事が分かり、その後はスピードを落とします。しかし、このシステムではドライバーに違反を知る術はありません。
今回、この520万円の罰金を科せられたドライバーは、レンタカーで『ランボルギーニ・ウラカン』をレンタル。旅行先で開放的になった彼は、126~230㎞という速度でドライブ。砂漠の中の直線道路ですので、気持ちは理解出来ます。
でも、その結果は4時間で32回の違反をカウント。酷い所ではわずか1分間に2回の違反を記録した場所も…。
結局、所有者であるレンタカー会社にその請求が行った事で発覚。クルマは警察に押収される事になりました。実は、この押収されたクルマの『保管料』が300万円以上、という高額で、取り戻す手続きも煩雑なんです。
地元のお金持ちは、それを嫌い日本の自転車並みに高級車を『ポイ捨て』します。取りに行くののが邪魔くさい…という訳です。
警察署の保管庫には、このような高級車が埃を被って放置されるという凄い光景を見る事が出来ます。
では、この旅行者はどうなったか?
実は現在まだ逃げているとの事。レンタカー会社は車両と交換にパスポートを預かっている為、国外に出る事は出来ません。その上2日で18万円という利用料は日々加算され、警察の保管料も日々上がっている状況。まさに満身創痍の状況ですが、早めの判断をしないと、人生そのものを失いかねない状況です。
バカンスに来て、このような不幸に見舞われる事は同情しか湧きませんが、ドバイの恐ろしさを感じたエピソードだと言えます。
皆さんも海外に行かれる際はお気をつけ下さい。
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