関西の人間にとっては見慣れた光景ですが、それ以外の方にはかなりビックリされる事が多いこの光景。
世界的にもかなり珍しいビルの中を走る高速道路です。
問題の場所は、阪神高速池田線の福島区にある『TKPタワーゲートビル』です。
この前、関東の知り合いを載せて走ってたところ、かなりビックリされました。
個人的には見慣れた光景なんで、何とも思わなかったのですが冷静に考えると確かに特異な光景ではあります。
関西では非常に有名な話ですが、この建物が出来る時ひと悶着ありまして、妥協の産物としてこのような形態に落ち着いたという経緯があります。
時は1983年、この土地の所有者がビルの建設を計画したのですが、同時期に高速道路の建設計画も浮上しました。
この土地は大阪でも有数の繁華街である梅田、通称『キタ』と言われる地域で、関西でもかなりの一等地と言えます。
その為、行政の用地買収が縺れてしまい、完全に硬直。5年間もの間計画が頓挫するという状況に陥ってしまったのです。
その結果、現在のようにビルの中に高速道路を通すという世界的にも珍しい形に落ち着いたのでした。
ちなみに、高速道路は同ビルの5~7階部分を通っており、高速道路を運営する『阪神高速道路株式会社』がテナントとして借り受ける形態をとっているようです。
苦し紛れとも言える解決策でしたが、これが話題になり一躍有名なビルとなった事で、テナントとしては良い宣伝になったのではないでしょうか。
とにかく、都会に高速道路を作るというのは何かと苦労が多いですね。
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