3シーターのクルマと言えば、ハイエースなど前席3人横並びという図をイメージしますが、今回『ボルボ』が提案するラグジュアリーな3シーターは一味違います。
何と、助手席を取り除いたのです。
今回、このコンセプトを打ち出したのは『S90 アンビエンス・コンセプト』です。
ベースとなるのは日本未導入である『S90 エクセレンス』。
そこから助手席を取り除き、後席での閉塞感を取り除き、よりリラックス出来る空間を提供しようというボルボの提案になります。
具体的には”ビジュアル”と”サウンド”、”フレグランス”を融合し、専用のスマートフォン・アプリを利用して自分好みの空間を作り出す事が可能となっています。
まずは、『視覚』。
写真では見難いかもしれませんが、通常サンルーフがある位置に専用モニターが装備されています。
それにより、天井にオーロラや北欧の森林、湖といったバーチャル映像を写しだし、目の保養を施します。
次に『聴力』。
小型ツイーターを内蔵したヘッドレストにより、その映像に合わせたヒーリング・サウンドを提供します。
最後に『嗅覚』ですが、視覚、聴覚への演出を高めるべく、各シュチュエーションに適した香りを車内に放つ事で、よりリラックス出来る空間を作り出すのです。
このコンセプト・モデルは、常にリラックス出来る環境と、豪華な室内空間を提供する為に作られた3シーター・モデルとなります。
確かに、セダンの場合は前席が前方視界を妨げる為、どうしても閉塞感のような物を感じてしまいます。そこで、助手席を取り除くという斬新な手法を取り入れ、その欠点の解決を図りました。
ただ、1点気になる点としては、このように前に足を投げ出して座った場合のシートベルト機能の有効性です。
ボルボとしては、停車時での利用を想定しているのかもしれませんが、実際に実用化されれば、多くの人間が走行中に使用する事が考えられます。
このままでは、衝突時に体が前方に滑り、首にシートベルトが絡みつくような状況も想定できますので、何か対策が必要なように思えます。
あくまで自己責任の範疇だとは思いますが、『安全』を前面に出した企業イメージとの適合性は必要だと思います。
ただ、セダンから助手席を取り除くという手法は斬新で、非常に興味深いコンセプトだと思います。
その上で安全を担保出来るような装備があれば、良いのではないでしょうか?
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