現在開催中の『北京モーターショー』において、『インスパイア・コンセプト』が発表されました。
2012年に日本市場から姿を消した『インスパイア』は、既に『広汽ホンダ』から販売されている『アコード』をベースに『東風ホンダ』向けに開発された兄弟モデルとなります。
インスパイアと言えば、且つては『アコード・インスパイア』として登場し、『ビガー』や『セイバー』と言った兄弟車を生み出したハードトップモデルとして人気を博しました。
現在は、セダン人気の低迷で影が薄くなりつつありますが、70年代生まれの我々にとっては、まさに憧れのクルマだったのです。
私が免許を取得した大学時代には既に中古価格で50万円位だったと記憶していますが、お金の無い学生に買える筈も無く、車雑誌をひたすら眺めていたのを覚えています。
5ナンバーサイズで登場した同車も、やがて大型化し3ナンバーとなりましたが、スポーツ・テイストを満載した設計となっていました。
搭載するエンジンは前車軸後方に配置する『FFミッドシップ・レイアウト』採用による60:40という理想的な重量配分による安定した走りと、バブル時期の設計の為、作りのしっかりした重厚感のようなものがありました。
当時は、この『木目調』パネルが珍しく高級車にしか装備されていませんでした。5ナンバーサイズのクルマで装着されているのは『インスパイア』くらいだったと記憶しています。
まさに、『大人なセダン』だったんです。
今回新しくなった『インスパイア』はこの頃と比べると若干”垢ぬけた”印象ですが、やはりこのブランドには今でも特別な思いがあります。
まるで、クーペのようなリヤスタイルですが、個人的にはかなり『ツボ』です。
3.5Lに排気量がアップした過去のモデルは、どうしても高年齢層をターゲットにした印象がありましたが、今回のモデルは若々しくスポーティというインスパイア本来のコンセプトを取り戻したような気がします。
日本での発売の有無はまだ未定のようですが、やはり『インスパイア』が無くなるのは寂しいです。
安全性においては『セダン』ほど恵まれたクルマはありません。ボンネットとトランクが緩衝材として機能し人間を守ってくれるからです。
SUV全盛の現代では人気が低迷していますが、その価値は見直されるべきだと感じています。
皆さんも一度セダンに乗ってみてはいかがでしょうか?
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