今やトラックメーカーとして名を馳せる『いすゞ自動車』ですが、そう遠くない昔においては日本でも乗用車を作っていました。70・80年代生まれの方は『ジェミニ』や『ビークロス』など、覚えてられる方も多いと思います。
『ビークロス』なんて、今この時代に見ても斬新で、まるでコンセプトカーみたいです。
こんなデザインを今から20年前に販売してたんですからスゴイです。
このデカイ車体で3ドアですからね。。。。
様々な名車を世に送り出した『いすゞ自動車』ですが、その中でも秀逸だったのが、『ピアッツァ』です。
冒頭の写真はこの『ピアッツァ』のメーターパネルの写真ですが、何かワクワクするようなデザインで、子供ながら憧れたのを覚えています。
特に、この後ろからのヒップラインが個人的には大好きで、ウットリしながら眺めていました。
この『ピアッツァ』、実はイタリアの工業デザイナーの巨匠ジョルジェット・ジウジアーロのデザインなんです。
ジウジアーロと言えば、アルファロメオを中心にジュリア・クーペなど様々な名車のデザインを手掛けてきた巨匠で、スバルの『アルシオーネ』なども彼のデザインになります。
メーターパネルは今見てもかなり斬新なデザインですが、機能性にも優れており、エアコンやハザードなどはステアリングから手を放さずに操作できるよう設計されていました。
パワートレインは2.0L SOHC ターボを搭載したFRで、最高出力180馬力を発揮、トランスミッションは5速MTもしくは4速ATからの選択となりました。
実は、このトランスミッションはトヨタグループの『アイシン』製で、当時はトヨタ以外での初の供給となる、かなりレアな事例となっているのです。
中でも好きだったのが、サスペンションを『ロータス』がプロヂュースした『ハンドリング バイ LOTUS』。
ステアリングにはMOMO製のステアリングが装着され、足回りはロータス製、BBS製アルミに車体は深緑のロータスカラー!!
もう、今でも欲しい一台です。
数々の異例尽くしで開発された『ピアッツァ』ですが、販売チャネルも変わっていて、いすゞディーラー以外にも、なぜか『ヤナセ』で販売してたんですよね。この経緯は正直分からないんですが、輸入車専用ディーラーの同車が国産車をい取り扱うという部分でも、何か特別なイメージを与えました。
(当時はGM傘下という事も影響していたのかもしれません。)
最近のクルマは確かに便利で利便性も高いんですけど、何か物足りない感じがします。
まぁ、それを評論するジャーナリストがゴルフバックが何個積めるだの、正直どうでも良い基準で評価を与えてしまうのも問題なんですが、こう言った『突き抜けた』クルマが少しはあっても良いと思います。
実用性ばかり追求していては夢のあるクルマなんて作れません。
若い人たちが心底『カッコいい!!』と思えなければ、業界の発展なんてあり得ないのですから。。。。
コメントをお書きください