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行き場を失ったクルマ達。その額、何と74億ドル分!!

 

 

上の写真、コレ何だか分かりますか??

 

 

実は、これ全部クルマなんです。それもここに写ってるのはほんの一部に過ぎません。なぜなら、ここは全米37カ所に設置された保管場所の1つに過ぎないからです。

 

 

総数30万台、金額にして74億ドル分のクルマが今、行き場を失ってしまったのです。

 

 

 

 

事の顛末をお話すると、問題の発端は2年前に起きたフォルクスワーゲン社によるディーゼル偽装問題です。

 

 

当時VW社はアメリカで販売している一部車種で、排ガス検査を受ける際に、数値を意図的に下げる装置を自社製ディーゼル車に搭載していた事が発覚。車種によっては規制値の40倍にもなる窒素酸化物を排出していた可能性が明らかになりました。

 

 

これによりVW社は既に販売していた約50万台を買取る決定を行い、35万台を既に買取り、5万台を廃車。損害賠償などを含めると3兆5000億もの費用が必要だと言われています。

 

 

問題となるのは、これらのクルマの行き先です。本来であれば排ガスを是正する処置を施した後に転売される予定でしたが、米規制当局がその修理の承認を出さないのです。

 

その為、これらのクルマの定期的なメンテナンス等、費用がかさむ一方。それどころか、残り15万台の買取りが依然終わって無い状況の為、その台数はまだまだ増えるとの事…。

 

 

排ガス関連の問題があるとはいえ、まだどれも発売から2.3年しか経っていないクルマばかり…。

砂漠の真ん中に放置しておくのは勿体ない話ですよね。

 

 

日本でも最近神戸製鋼やスバルなど、企業の信用を揺るがす問題が頻発していますが、その影響は計り知れません。コンプライアンスの徹底、非常に基本的な事ですが、再度認識する必要があると思います。