クルマの仕事をしていると、色んなクルマ、色んな状態のクルマに乗る必要があります。中には運転が難しく過ぎて、果たして無事に店まで辿り着けるのか・・・?と途方に暮れるようなクルマも少なくありません。今日は、そんなクルマ達のお話です。
まず、過去一番運転が難しいクルマと言って一番に思い浮かべるのはランボルギーニ・ディアブロです。
メーカー自らが『悪魔』と名付けたこのクルマは、公道において、まさしく『悪魔』でした。
とにかく乗りにくいクルマなんです。まず、天井が異常に低い。。。何とか体を折り曲げて乗り込むも、本当に大変なのはこれからです。純正でも爆音のクルマですが、その個体はマフラー交換のマッスル仕様。。。。
廻りの視線が突き刺さってるのが分かるんです。
普通のクルマだと颯爽と走っていけば良いんですけど、『悪魔』はそれを許しません。
まず、クラッチが異常に重いんです。その上、クラッチのミート・ポイントが狭すぎて正確に合わすのは多少の慣れを必要とします。当然、何回かエンストしてしまうのですが、なんせ、爆音マフラーですから周りにエンストしてるのがバレバレな訳です。。。
廻りの冷笑を一身に受け走り出すと、パワステは当然付いてません。。。
確かディアブロにパワステが付いたのが93年位だったと思うんですけど、流石にこの太いタイヤの重ステはちょっとしたエクササイズです。
結局乗った時間は5分位だったんですが、手も足もパンパンで精神も削られて・・・これだったら歩いて移動した方が良いと思いましたよ。とにかく、後方視界が無いに等しいのとミラーの小ささが相まって、車線変更にメチャメチャ気を使います。
個人的には、もう乗りたくないですね。
その他で思い出すのが、出張査定で買い取ったお客さんが、足に障害のある方でクルマが手だけで動かせるように改造してありました。具体的に言うと、フロアATのある場所にシフトが付いているんですけど、前に倒すとアクセル、後ろに倒すとブレーキが作動する仕組みです。
これは本当に操作が難しいんです。アクセルはまだ良いんですがブレーキの加減がホントに微妙。絶対に急ブレーキになってしまうんです。
乗って帰る前に助手席に乗らせて貰って、運転のレクチャーを受けたんですが、上手く真似出来ませんね。
後は、コラム4速マニュアルのクルマや、トラックなど色んなクルマを運転しましたね。
どのクルマも凄い苦労しましたけど、逆に最近はそういうクルマがなくなりました。
最新のランボルギーニにしろ、フェラーリにしても誰でも運転出来る程乗り易いですからね。
パワステやクーラーはどんなクルマにも付いてますし・・・。
何か、それも寂しい気がします。。。。
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