車体に高圧の電力が流れるハイブリッド車には事故の際に気を付けないといけない点があります。今回はハイブリッド車の事故に遭遇または、実際に起こしてしまった場合の対処法についてお話します。
まず、事故が発生し、けが人を無事車外に出れた場合は車体には触れず、プロにお任せする事が重要です。
一方、けが人が自力で車外に出れず、レスキューが必要な場合に関して一番気を付けないといけない点はオレンジ色のケーブルです。これには最大650ボルトの電圧が掛かっています。これが断線している場合は非常に危険です。絶対に触れてはいけません。出来るならプロの到着を待って下さい。
ハイブリッド車の電気系統は通常の『補器バッテリー』と『動力用バッテリー』に分かれています。原則的に車両システムがオフになれば高電圧系も連動してオフになるように設計されていますので、まずはエンジンを切る事が最優先です。
ただ、ハイブリッド車をお乗りの方はご存知かと思いますが、エンジン停止が走行システムの停止ではありません。まずは車両システムを確実に止めなければなりません。トヨタでは以下の打ち1つでも当てはまれば車両は起動状態にあると説明しています。
・エンジンが動いている。
・メーターが点灯している。
・エアコンが作動している。
・オーディオが作動している。
・ナビが作動している。
・ワイパーが作動している。
車両システムを停止させる理由は、エアバックの誤作動を回避する為です。衝突の衝撃で感知センサーが壊れ、誤作動を起こす可能性は否定できません。まず、必ずスイッチを切って下さい。ただ、スイッチを切る前に窓を全開にして脱出口を確保する事を忘れてはいけません。
ただ、何らかの理由でスイッチがオフに出来ない場合は、ボンネット内のヒューズボックスを開けメインヒューズを外して下さい。(メインヒューズの場所が分からない場合は全てのヒューズを外す事。)
念の為、補器バッテリーの端子を外せれば完璧ですが、工具が必要な為、可能でしたら外して下さい。以上の事を終わらせた後、そこからけが人の救出と言う流れになります。自分の安全を十分に確保してから救出にあたって下さい。
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